全国砂糖特約店協同組合連合会を代表いたしまして砂糖卸商の現状についてご報告申し上げます。
需給数につきましては異存ございませんが、7年度需給の第1クオーターが昨年に比べ数字が伸びず、第4クオーターの見通しが6SYに比べ約2万トン上乗せされています。
ここがちょっと重たいかなという懸念は持っております。
ここ数年、精糖価格の値上がりによって砂糖特約店はお客様との価格交渉に追われてきましたが、 昨年末に久しぶりにメーカー出し値が下落しました。 ところがこの出し値改定をめぐりちょっとした混乱が発生しました。
製糖メーカー各社がそれぞれに価格改定幅と改定日を発表しましたが、名古屋地区において改定日以前に日本経済新聞社の商品市況相場が価格改定を行った。ということが発生いたしました。 名古屋地区主要メーカーが価格改定をしていないにもかかわらずです。 明らかにフライング記事であると日経記者に抗議を行いました。 なぜなら砂糖特約店がお客様に提示する価格は日経商品相場を基準としているケースが多く、出し値改定以前に商品相場が下がれば特約店が被害を被るからです。 確かにメーカーごと価格改定日は異なります。早めに改定をしたメーカーのことを取材先が記者に話した可能性もありますが、特約店も旧値の在庫を抱えている為、わずか数日で新値が市中に浸透するはずもなく、明らかに記者の勇み足と想像されました。
抗議の結果、確かに取材を行ったが、記者の取材量が少なく限られた情報で記事にしてしまったとのことでした。 日経記者が商品市況の基準である、特約店倉庫渡しではなくメーカー出荷時価格を記事化したことに糖商連として厳重注意を行いました。
又、地区によってはメーカー出し値8円引き下げのところ「うちは10円下げます」と言って拡販している問屋がある。メーカー出し値改定以前に新値で販売している問屋があるなどといったうわさが流れたりしました。 ちなみに弊社では8円満額の引き下げではなく運賃上昇分を加味していただきたいとお客様にご案内したところ、競合問屋が満額下げるからと言って割り込んできたり、お客様にあの問屋は運賃分取るらしいなどといったうわさを流されたりしました。
ここに砂糖特約店の問題点があります。
自社の利益構造を理解していない営業パーソンや売り上げさえ増えればよいと考えている経営者が一定数居るということです。大部分の営業パーソンは少しでも利益が増やせるよう交渉は行いますが中々お客様に認めていただけないという悩みを持ちながら営業しています。農林水産省はじめ各省庁が従業員給与水準の向上を目指し啓発をしていただいておりますが、現場の営業パーソンは上げたいけれど上げられないといったジレンマを抱えているのが現状です。営業パーソンにとって価格交渉がうまくいかなかったからと言ってそれじゃあ注文は要りませんとはなかなか言づらいものです。又、特約店の使命はできるだけ安く商品をお届けすることであるといった強迫観念も存在します。行き過ぎた顧客第一主義です。
しかしながらこのような現状を放置していては砂糖特約店の経営は苦しくなるばかりです。現に、昨年度中全国砂糖特約店組合加盟社数が133社から3社減少し130社となってしまっています。廃業の理由は様々だとは思いますが、特約店商売の魅力が無くなってきているという証左ではないでしょうか。
こうした事態が続けば、現時点で営業できている特約店でも従業員の給与を上げられないどころか、配送ができないという事態にもなりかねません。
こうした状況を少しでも好転させるべく、糖商連としては先週行われました正副理事長会において砂糖特約店の持続的発展のための啓発活動を実施することを決定いたしました。
活動内容といたしまして、全国砂糖特約店組合は北海道組合、東日本組合、名古屋組合、関西組合、西日本組合と5つの組合の連合体ですので、まず、それぞれの組合の現地の状況をヒヤリングしたり、なぜ運賃等上昇分を転嫁できないのか、しっかり価格交渉は行えているのかなど現状の把握に努めます。
同時にしっかりと特約店が利益を確保しなければ結果的にお客様にご迷惑をおかけすることになってしまうということも各特約店にご理解いただけるよう啓発してまいる所存です。
各地区組合でヒヤリングしてきた内容は農水省さんや精糖メーカーさんとも共有してまいります。